【背景・概要】
銀行にとって重要な顧客接点である営業店においては、デジタル化による顧客との接点減少が課題となっています。これらの課題を解決するため、デジタル受付端末を開発し、店舗の軽量化、ロケーションフリー化により、りそなホールディングスがめざす「お客さまに向き合う業務運営体制」の実現に貢献します。端末上で稼働するWebアプリケーション(注1)の開発には、ローコード開発ツールGeneXusを採用することで短期間での開発を実現しました。
開発にあたっては、NTTデータソフィア主導で2019年6月からPoCを実施し、新システムへの適用可否や生産性を評価しました。結果として、従来実績から想定する工期(16ヵ月)の半分以下である7ヵ月という超短期開発を実現する見込みが立ったこと、十分な生産性を確認できたことから、新システムとしての採用に至りました。
【特長】
- ①従来金融専用端末で行っていた業務量のうち70%を汎用端末(PC、タブレット)で可能とすることで、金融専用端末を半減
- ②パッケージ製品ではなく、オープンでライトなシステム構成とするとともに、ローコード開発ツール(GeneXus)の採用により、生産性の向上と開発期間の短縮を実現、かつ、ソフトウェア資産の長期利用が可能
情報技術の進化にタイムリーに追従しつつ、限られた人的リソースを、銀行の競争力の源泉である業務アプリケーションに集中投資することが可能なローコード開発ツールとして、GeneXusを採用しました。
また、GUIベース(注2)の開発ツールとして、開発経験の浅い要員でも構築を可能とするため、NTTデータとNTTデータソフィアにて、GeneXus用開発標準を共同で策定しました。
(注1)勘定系業務約150取引(口座開設、普通預金振替、定期/積定口座開設・入出金、生体登録、各種照会取引)を可能とするアプリケーション
(注2)GUIとは、コンピューターの画面上に表示されるウィンドウやアイコン、ボタン、プルダウンメニューなどを使い、マウスなどで操作できるインターフェース。
※文章中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
【今後について】
りそなホールディングス傘下の各行の開発において、GeneXus採用を決定し、現在開発に着手しております。
【参考】
GeneXusについて
GeneXusとは、ウルグアイに本社を持つGeneXus S.A.社が提供するローコード開発ツールです。業務内容を記述するだけで、独自のAI技術により、分析した業務内容からデータベースを推論・生成し、最も効率的な方法でアプリケーションを自動的に作成・進化・維持をおこなうとともに、あらゆる業界に、システムの成長を常に継続させることができる、サステナブルなソリューションをもたらします。
また、初期の開発のみならず、保守性が極めて高く、システムのライフサイクル全般をサポートできることから、基幹システム開発やレガシー再構築で多数の実績がございます。政府機関や金融機関、製造業などあらゆる業種に全世界で8700社以上のお客様にご導入いただいております。
なお、国内においては、ジェネクサス・ジャパン株式会社を2003年に設立し、750社以上のお客様にご利用をいただいておりますが、金融分野における大規模システムでの稼働は今回が初となります。
本件に関するお問い合わせ先
製品・サービスに関するお問い合わせ先
NTTデータソフィア株式会社
次世代店舗システム開発部
堀口
TEL:03-6837-7210